建築

家を建てる時に見落としがちなチェックポイント

家を建てる時、どんなことに気を使ったら良いのでしょうか?

やはり、見た目だったり、広さだったり、動線だったり、家族の過ごし方だったりですよね。

理想の形ばかりを追っていませんか?

近い将来までの計画になっていませんか?

大きな買い物なので、こだわりを持って計画することは大事です。

しかし意外と見落としがちな、もっと小さいところとか、時間軸のことなんかも大事なんです。

というわけで今回は家を建てる時にちょっと見落としがちな注意点をご紹介します。

 

見落としがちポイントその1:窓の位置は大丈夫?

窓の位置は間取りを決めるとき(初期段階でプランニングと呼ばれる作業)に大体の位置、大きさが決まってきます。

明かりや風通し、家を支える壁(耐力壁と言います)の位置や長さに関係し、法律的に必要だからです。

この作業は専門的なので、設計士さんがやってくれるはずです。

では何を見逃すのか?

カーテンです。

後日、打ち合わせで、収納を追加したりすると、結構窓の近くになってしまうんですよね。

その時は大体、収納の壁に対して直角に窓が付くことになったりします。

そうすると、カーテンを付けづらくなってしまうんです。

さらに、その収納の扉が窓と直角になるようになってしまうと大変です。

収納の扉(折戸とか)はほとんどが窓よりも高くなっていますので、カーテンが扉に当たってしまうことになります。

結果、カーテンは窓の枠の中に収めるかレース無しの1本のレールにするしかなくなります。

細かいですが、要注意です。

気づく設計士さんもいますが、気づかない設計士さんも多いです。

設計ミスの部類には入らないので自己防衛しましょう。

窓が壁や扉と直角に接していたら「カーテンは大丈夫ですか?」って聞いてあげてください。

見落としがちポイントその2:収納の大きさや数は大丈夫?

実は多くのパターンでプラン段階で決める収納の大きさや数では、将来的に足りなくなってきてしまいます。

それは何故なのか。

おそらく、子供さんをお持ちの方が家を建てるのが多数かと思います。

そのお子さんとの思い出が溢れてくるのです。

子供との思い出は無限といっていいほど増えます。

家を建てる時期に、子供さんが保育園や幼稚園の場合は特に増えます。

そしてもう一つ、今、直近を想定して大きさを決めてしまうことが多いんです。

私の家もそうですが、子供が中学、高校、大学となった時までに溜まってくる思い出の収納場所を考えていないことが多いのです。

年を追う毎に思い出が増えて、置き場がなくなってくるのです。

そして、子供部屋に付けたロフトに、「とりあえず」と置いてしまって、後々困るのです。

どんなところに収納を?

収納は共有スペースから出入りしやすい収納をなるべく多く取ったほうが良いです。

・一番上の階のホール上に階段式で出入りできる小屋裏収納

・1階と2階の間の階段途中から出入りできる収納(スキップフロアと言います)

・階段で降りられる地下室

なんかおすすめです。

如何にスペースを作るか考える

しかし、思っている計画に収納を入れていっても予算の都合がつかない場合もありますよね。

そんな場合はもう一度間取りの検討を視野に入れても良いかもしれません。

新築の計画の場合、必要以上に「デザインにこだわってしまう」傾向があります。

でもせっかくデザインを良くしても、モノで溢れたら台無しになってしまいます。

ですので、スッキリ収納できるスペースを確保する為に以下を見直してみてください。

共有スペースを広く取りすぎていませんか?

ホールとかを広くして子供の勉強スペースとか多いですね。
将来中学、高校と成長した時、使いますか?

客間は必要以上になっていませんか?

お客様の頻度、人数の算段はできていますか?

吹き抜け等の空間を大きく取っていませんか?

収納をしっかり取れてから考えませんか?

見せる収納とかの検討はできませんか?

壁面収納などの既製品を使うことはできませんか?

他にもデッドスペースと呼ばれる空間が、必ずどこかにできます。

図面を見ながら、イメージしてみてください。

あれ?ここは何も使えないのでは?

なんていう空間が見つかるかも知れません。

そんな空間を有効に利用しましょう。

 

いるorいらない、見せるor見せない、いまではなく10年以後

意外とちょっとした発想の転換で大きな収納スペースを取れたりします。

見落としがちポイントその3:天井は高すぎないですか?

これを売りにしている住宅メーカーもありますので、はっきりとは言いづらいんですが・・・

天井を高くすることの最大のメリットは解放感です。

高さが出ることで部屋の容積が増えるので当たり前といえば当たり前ですね。

しかし、天井を高くすることによってのデメリットも侮れません。

空調が効きづらい

想像がつくと思いますが、部屋の容積が増えれば適温になるまで時間が掛かってしまいます。

特に暖房の場合、温かい空気は上に上がってしまうので、必要以上に空調の性能が必要になるのです。

建築の予算が許すのであれば、シーリングファンや24時間暖房の検討も良いかも知れません。

後々の電気代は安くなるはずです。
(24時間暖房については業者さんにお尋ねください)

照明を取り換えづらい

高い天井の場合、デザイン的にダウンライトがよく合います。

ですので、ダウンライトを採用する方が多いようです。

しかし、ダウンライトで明かりを取る場合、複数のライトを設置しなければ暗くなってしまいます。

そうなると、電球の掃除や取り替えが困難になってしまうのです。

また、調光式のダウンライトを入れてしまうと、蛍光灯の調光式電球はありませんし、LED電球は高いです。

かといって白熱電球だと特に調光の場合は短くなるようです。

アフターメンテナンスで費用か手間が思ったよりも掛かってしまうのです。

建築費が高くなる

単純に考えると部屋の壁の面積が増えるので、その分の材料費がかかってしまいますよね。

しかし、実は増えた分以上に費用が掛かってしまいます。

いわゆる割高になってしまうのです。

構造のコストアップ

天井を高くするためには2階までの高さを確保しないといけません。

その場合、家を支える「柱」の長さが標準に出回っている3メートルを超えてしまうことが多いのです。

また、高さを保ったまま柱を3メートル以内に抑えようとすると構造材の「梁」と呼ばれる部材の大きさが大きくなってしまいます。

もし柱も梁も通常の長さ、大きさにしようとすると、天井から2階までの空間を十分にとることができず、梁を見せないといけないようになったりします。

それはそれでオシャレな感じになりますが、2階の床に防音対策をしておかないと下の階に響いてしまいますので、結局費用がかかります。

また、梁自体もきれいな材料や高価な材料を使うことになりますし、手間もかかるのでここでも費用が掛かります。

壁材料の規格外によるコストアップ

壁を作るための板(一般的には石膏ボードというものを使います)の規格サイズが通常で使用するサイズよりワンランク長くなりますので割高になります。

標準的な天井の高さは2.4メートルが多いです。

これは石膏ボードの長さが2420㎜(2.42メートル)のものが使用できるからです。

ですので、天井を高くする場合は2730㎜(2.73メートル)サイズを検討したとして2.7メートルの高さにすると無駄がないかもしれないですね。

ただし、柱梁の大きさの関係がありますので、そこらは2階の間取り次第です。

見落としがちポイントその4:その吹抜、必要ですか?

1階から2階までがつながっているので容積が非常に大きく、空調の効きは非常に悪いです。

輻射熱式の暖房や床暖房、冷房用のシーリングファンなど、空調の為の工夫が必要になってきます。

また、掃除関係も非常にやりづらく、危険を伴うようになることもあります。

例えば、見せる梁を吹き抜けの中に配置してしまうと、梁の上にホコリが溜まってしまいますし、窓も高くなるので常に拭くことが出来ません。

対策としてキャットウォークと呼ばれる点検用の通路を設けたりしますが、これもコストが掛かります。

吹き抜けがあると、解放感や高級感がでますので取り入れる方は多いと思いますが、今一度、本当に欲しいのか検討してみてください。

その分、収納スペースや共同スペースなどの検討もできます。

見落としがちポイントその5:子供部屋のロフト、使えますか?

子供部屋にロフトを設置するのはよく見かけます。

デザイン的、空間の有効利用という点でメリットが大きいからです。

しかし、安易にロフトを作ってしまうと使いにくい状態になってしまい、メリットを帳消しにしてしまいます。

そうならない為にも以下を検討してみてください。

ロフトの天井が低すぎないか?

ロフトの天井は法律で1.4メートル以内と決まっています。

なので1.4メートルよりは高くはできないのです。(条件によっては高くできます)

しかし、それ以上にロフトの位置と屋根の形によってはほとんど高さが取れない場合があります。

例えば、屋根が低くなってきている部分に設置すれば当然ロフトの天井も低くなります。

その場合、屋根の形状を変える、または、ロフトのレベルを下げたりして対応しますが、全てが対応できるわけではありません。

また、レベルを下げる対応をした場合、他の部分に影響が出る可能性も大いに有りますので要注意です。

初期段階であれば、屋根の形状と高さを意識して検討しましょう。

空調の位置は大丈夫か?

冷房の場合、ロフトの間取りと空調の位置次第では、ロフトが全く冷えません。

特にロフトで寝ることを前提としている時は、夏場では熱中症をおこしかねません。

暖房の場合はロフト下の部屋が底冷えします。

下の部屋を暖めようとするとロフトが暖まりすぎたりします。

空気の流れを考えた空調の位置にしましょう。

また、上下の空気を入れ替える為に、サーキュレーターを使用するのも有効です。

ハシゴは大丈夫か?

予算の都合で一番削られやすいのが、ハシゴです。

設置タイプにより金額も変わりますが、よく見られるのはパイプに架けて収納し、登るときには架け替えて使用するタイプが多いです。

このタイプはアルミやスチールがあるのですが、スチールの方が安く、よく使用されるようです。

しかし、子供部屋にロフトを設けている場合は注意が必要です。

ただ重たいだけではなく、長さ(高さ)があるので不安定になります。

子供ではうまく掛けることが非常に難しいのです。

さらに、登り口とハシゴの収納場所が違う場合は子供の力では無理でしょう。

ですので、実質は収納場所に掛けっぱなしか登らない(物置化)かのどちらかになります。

物置化した場合、子供が大きくなるまで物が置けますが、当然大きくなったらロフトを子供が使うようになるわけで・・・

その荷物の行き場で途方に暮れることになります。(体験談)

ここは予算を増やしてでも軽いハシゴ、または収納に手間のかからないものにすることをお勧めします。

見落としがちポイントその6:将来〇〇、後日施工はありませんか?

・子供部屋を大きく一部屋にして「将来間仕切り」

・壁を取り外せるように薄い壁にしておいて、後々自分で工事

・建築工事と一緒にすると高くなるので、カーポートを後日工事

こういう後日、将来という言葉をよく聞きます。

しかし、実際にはそのままという場合が多いようです。

なぜなら、工事をするには少なからずとも予算と時間、手間が発生するからです。

家を建てたあとはローンが待っている方がほとんどでしょう。

その中で新たに予算を組んでするのは非常に辛いことです。

また、自分の時間も作らなければならないですし、技術的な面で工事を頼むことになることが多くなるでしょう。

予算の都合もあるでしょうが、余程後日にできる自信がある場合を除いては、

・将来、後日の工事ではなく極力建築費の中に入れる。

・後日工事分も含んで工務店さんに依頼する。

ということをしておいたほうが、後々、自分が楽になりますよ。(これも体験談)

あとがき

他にも気を付けた方が良いことはいろいろありますが、あまり情報として出回らないであろう注意点を書いてみました。

今、ウキウキでおうちを考えている方は、今一度、必要か必要でないかと時間軸をチェックすることをお勧めします。

まとめ

・窓の位置は大丈夫?(カーテンは取り付けられるか)
・収納は大丈夫?(大きさ、数は将来的に足りているか)
・天井高くしたい?(他に費用をかけるところは無いか)
・吹き抜けは必要?(メンテや他の間取りに使えないか)
・ロフトは使える?(ロフト位置やハシゴは大丈夫か)

皆様にとって良いマイホーム作りのご参考になれば幸いです。